『聖者無双』のアニメは本当にひどい？つまらないと評価される理由を徹底分析！

『聖者無双』アニメが“ひどい”とされる理由を解説。作画や演出、テンポの問題点とは？

地道に努力を重ねる異世界転生もの――そんな王道とは少し違う魅力を持つ『聖者無双』。

原作は人気のライトノベルで、コミカライズやアニメ化もされるなど、多くのファンに支持されてきました。

しかし2023年に放送されたアニメ版には、「ひどい」「気持ち悪い」「つまらない」といった厳しい声も。

なぜこれほどまでに評価が分かれるのか？　

本記事ではその理由を丁寧に解説して、原作との違いや、作品の魅力を再確認していきます。

『聖者無双』アニメ版とは？

『聖者無双』は、異世界に転生した元サラリーマンが治癒士として生き抜く姿を描いた、努力型のファンタジー作品です。

2023年に放送されたアニメ版では、回復職を主役に据える斬新な設定や、地道な修行を重ねる展開が特徴。

原作の雰囲気を大切にしつつも、テンポや演出には好みが分かれるため、「ひどい」「気持ち悪い」などの声も見られました。

視聴者によって評価が大きく変わる個性派作品として注目されています。

アニメ版『聖者無双』基本情報

テレビアニメ『聖者無双〜サラリーマン、異世界で生き残るために歩む道〜』は、2023年7月から9月にかけてTBSほかで全12話が放送されました。

本作は、ブロッコリーライオン氏による小説を原作とし、sime氏がキャラクター原案を、秋風緋色氏がコミカライズの作画を手がけています。

アニメーション制作は横浜アニメーションラボとクラウドハーツが共同で担当し、監督を玉川真人氏、シリーズ構成を大知慶一郎氏、キャラクターデザインを王國年氏が務めました。

主題歌には、なすお☆の「バグちゃん」（オープニング）と中島由貴の「A NEW DAY」（エンディング）が起用され、作品世界を彩っています。

声優陣には川島零士（ルシエル役）、大塚明夫（ブロド役）、石見舞菜香（モニカ役）ら実力派が揃い、演技面での完成度も高めです。

全体として制作体制はしっかりしているものの、放送後には「作画が粗い」「テンポが悪い」といった声も目立ち、評価は分かれました。

これがのちに「ひどい」と言われる要因の一つとなっています。

物語のあらすじとジャンル：どんなストーリーなのか？

物語は、ブラック企業で働いていたサラリーマンが異世界へ転生し、「ルシエル」という名前で新たな人生を歩み始めるところからスタートします。

職業は回復魔法を使う治癒士。しかし彼は、ただ癒やすだけでなく冒険者としても生き抜くため、過酷な修行と努力を重ね、自らを徹底的に鍛えていくことを選びます。

ジャンルとしては典型的な異世界ファンタジーですが、「チートで無双」ではなく、地味で堅実な成長を描く“努力型”のストーリーとして際立っています。

アニメでは、治癒士ギルドへの入門から始まり、冒険者ギルドでの厳しい修行、ダンジョンでの戦闘、教会との対立といった展開が描かれ、ルシエルが少しずつ周囲の信頼を得ていく様子が丁寧に表現されています。

ただしその修行の描写がスパルタすぎて、痛々しく感じる場面も多く、一部の視聴者からは「気持ち悪い」「観ていられない」といった否定的な反応も見られました。

派手さやチート展開を求める層には刺さらないかもしれませんが、リアルで泥臭い成長譚としての魅力は十分にあります。

『ひどい』と評される理由はどこにあるのか？

アニメ『聖者無双』が「ひどい」と評価される背景には、作画や演出、構成といった品質面での不満が集中しています。

原作ファンや期待値の高かった視聴者ほど、目につく粗さに落胆しやすかったようです。

とくに作画の乱れやテンポの悪さ、古くさい演出が話題となり、評価の分かれ目となりました。

作画の問題点：「顎が長い」「崩れている」などの評価背景

本作における最大の批判ポイントのひとつが作画です。

SNSやレビューでは、「キャラクターの顔が安定しない」「顎がしゃくれている」「絵が崩れていて集中できない」などの声が目立ちました。

とくに女性キャラの顎の描写に違和感を覚える視聴者が多く、没入感を損なっていた要因となっています。

戦闘や日常の描写にも粗さが見られ、予算やスケジュールの制約が垣間見える出来栄えでした。

アニメはビジュアルの影響が大きいため、視覚的な質の低さが「低予算アニメ」としてのマイナスイメージを強化。

「聖者無双 作画 ひどい」と検索されるほど、視聴者にとって深刻な評価ポイントとなっています。

演出の古さ：「ダサい」「寒い」と言われる理由とは？

演出面でも否定的な意見が目立ちました。

たとえばギャグのテンポが間延びしていたり、BGMの使い方が大げさすぎたりと、昭和や平成初期の雰囲気が色濃く残っていたことが批判の対象となりました。

「セリフが寒すぎる」「ギャグが滑っている」といった意見の通り、意図が視聴者に伝わらず、ただ古臭く見えてしまったことが問題です。

ギャグからシリアスへの切り替えも急すぎて、視聴者が感情についていけないという違和感を覚える場面もありました。

結果として、演出センスのズレが「ひどい」と感じられる大きな原因となっています。

構成の粗さ：テンポが悪い／駆け足展開の二重苦

ストーリー構成にも問題がありました。

前半は修行パートが丁寧に描かれていた反面、後半になるとイベントの展開が駆け足になり、バランスの悪さが顕著に。

「伏線が回収されない」「最終話が唐突すぎる」といったレビューも多く、視聴者のフラストレーションを高めています。

とくに11〜12話にかけては、物語が急に終息してしまい、それまでの積み重ねが報われないまま終了したという印象を与えました。

「2倍速で観るとちょうどいい」という意見もあるほど、テンポの悪さが視聴体験に影を落としていたようです。

こうした構成の粗さも、「ひどい」とされる要因のひとつです。

【気持ち悪い】と感じる理由を感情ベースで整理

『聖者無双』アニメに対して「気持ち悪い」「キモい」といった強めの感情表現が見られるのは、作品に対する生理的な違和感や共感できない演出が積み重なっているためです。

キャラクターの言動、視覚的な不快感、テンションのズレなど、複数の要素が絡み合って“見るのがつらい”と感じさせる構造になっていました。

キャラクター描写：セリフやノリが不快とされる理由

キャラクターの描き方も「気持ち悪い」と言われる要因のひとつです。

とくに主人公ルシエルの修行中に繰り返される大声の叫びやテンションの高さが、「うるさい」「痛い」と捉えられてしまいました。

感情の爆発が唐突すぎて、視聴者の感情がついていけなかったのです。

ギャグパートでのセリフもテンプレート的で不自然に感じられる場面が多く、無理にテンションを上げている印象がキャラの薄っぺらさを際立たせています。

その結果、感情移入しにくくなり、キャラの言動そのものが“拒否反応”の引き金となっていました。

ビジュアル面：作画・キャラデザインが与える違和感

ビジュアル面の違和感も、「気持ち悪い」と感じられる大きな要因です。

キャラデザインが原作の印象と異なり、顎や表情の描写にクセがあるため、一目見て「なんか変」と感じる人が多かったようです。

主要キャラの顔のバランスや崩れが感情移入を妨げ、彩色や背景との統一感の欠如も没入感を削ぐ結果となりました。

「キャラの顔が怖い」「色味が浮いている」など、視覚的に落ち着かない印象が作品全体の印象を左右してしまったのです。

演出テンションの落差：ギャグ×シリアスの失敗構造

本作ではギャグとシリアスの切り替えが極端で、それが視聴者に強い違和感を与えていました。

シリアスな場面の直後に突然ギャグ顔や奇声が挿入されるため、雰囲気が壊れてしまい、感情が分断される感覚を覚える人も。

ギャグのセンス自体にも問題があり、「質が低い」「繰り返しがしつこい」といった評価が多く見られました。

こうした演出のテンションの落差が視聴体験にノイズを生み、「気持ち悪い」との評価につながっています。

『つまらない』と感じられる3つの理由とは？

『聖者無双』アニメが「つまらない」と評価される背景には、笑えないギャグや共感しづらい主人公、平坦なストーリー展開といった要素が重なっています。

どれも視聴体験のテンポや満足感に直結するポイントであり、そこがうまく機能しなかったことで「退屈」と感じた視聴者が多かったのです。

寒いギャグとしつこいネタ：テンポを損なう要因

ギャグ表現は本作の魅力にもなりうる要素ですが、アニメ版ではテンポの悪さや繰り返しが目立ち、「寒い」「笑えない」といった評価につながりました。

修行シーンでの毎回の絶叫や顔芸が「またこれか」と感じさせ、視聴者を飽きさせてしまったのです。

原作では自然なやり取りとして成立していたギャグも、アニメでは演出が過剰になりすぎてテンポを乱す原因に。

「笑わせようとして滑っている」といった指摘が多いのもその表れで、ギャグの入れ方ひとつでテンションが崩れる繊細な面が浮き彫りになっています。

主人公ルシエルに魅力を感じない理由

主人公ルシエルは努力型で誠実な人物として描かれているものの、アニメ版ではその魅力が十分に伝わっていないと感じた視聴者が少なくありませんでした。

表情や内面描写が乏しく、ひたすら修行に耐えている姿ばかりが描かれることで、彼の感情や意志に共感しにくくなってしまったのです。

「なぜ応援すべき人物なのかが伝わってこない」「感情が読めない」といった声は、そのまま視聴者の没入感の欠如を表しています。

努力を描く作品であるにもかかわらず、その過程に説得力や納得感が伴っていなかった点が評価を落とす結果となりました。

修行ばかり？盛り上がりに欠ける展開構成

物語構成にも「つまらない」と言われる理由があります。

アニメではルシエルの修行が中心に描かれ、似たような展開が繰り返されることで、視聴者にとっては単調な印象になってしまったのです。

本来は「地道な成長」というコンセプトが魅力であるにもかかわらず、アニメではその成果が明確に示されないまま次の修行へと進む構成が続き、「成長の実感が得られない」との声も多く上がっています。

物語に起伏がなく、報酬も薄い展開が「何のために観ているのかわからない」と感じさせ、「つまらない」との評価を強めてしまいました。

『面白い』と評価する肯定派の意見も紹介

否定的な声が多く見られる一方で、『聖者無双』アニメを高く評価する視聴者も存在します。

彼らは作品の派手さに頼らない堅実なストーリーや、努力で成長していく主人公の姿に魅力を感じており、「地味だけど心に残る作品」としてポジティブに捉えています。

ここでは、肯定派が語る具体的な評価ポイントを紹介します。

努力型主人公への共感：「無双しない」ことに価値がある

ルシエルのように、地道に努力を重ねて成長する主人公は、いわゆる“なろう系”作品の中では珍しい存在です。

特別な才能やチート能力に頼らず、一歩一歩自分を鍛え上げていくその姿に共感を覚えた視聴者も多く、「こんな主人公なら応援したくなる」と感じたという声が寄せられています。

現代の厳しい社会で生きる多くの視聴者にとって、ルシエルの姿は「理不尽の中で努力し続ける自分自身」と重なる部分があるようです。

無双ではなく“地道なリアリティ”に重きを置いた構成だからこそ、心に響くという意見も見られます。

師弟関係と人間関係の描写が良いという意見

作品を肯定的に見る視聴者は、人間関係の描写にも好意的です。

特に、ブロド師匠との師弟関係や、モニカとの信頼関係の変化は「丁寧に描かれていて好印象」という声が多く、単なる修行パートではなく“人間ドラマ”としての厚みを感じたという評価につながっています。

ギルドの仲間たちとの日常や、互いに支え合う関係性に温かみを感じる視聴者も少なくありません。

こうした細やかな関係性の描写が、キャラクターの魅力を底上げし、作品全体の印象を良くしているのです。

声優の演技力と雰囲気づくりに惹かれた層

作画や構成には賛否があるものの、声優陣の演技には高い評価が集まっています。

ルシエル役の川島零士やブロド役の大塚明夫など、キャラクターの個性を的確に表現する実力派の演技が、視聴者の感情を引き込んでいます。

BGMや主題歌が作品の世界観にマッチしている点も肯定的に受け取られており、「音楽や雰囲気が良くて、見続けられた」という意見も。

視覚よりも聴覚から楽しむタイプの視聴者にとっては、非常に満足度の高い作品だったようです。

原作・漫画との違いと「これじゃない感」の正体

『聖者無双』のアニメ版に対して、原作や漫画版のファンから多く聞かれたのが「これじゃない感」という違和感です。

これは、原作の空気感やキャラ描写がアニメ版で再現しきれていないと感じたことに起因します。

改変や演出の軽さが積み重なり、ファンの期待とのギャップが不満となって表れたのです。

改変された設定や演出：何がどう違う？

アニメ版では、原作や漫画版と比べていくつかの演出・設定が簡略化・改変されています。

特に顕著なのが、物語の順序変更や省略、主人公の内面描写のカットです。

原作では、ルシエルが成長していく過程でのモノローグや心情描写が丁寧に描かれていましたが、アニメではこうした繊細な描写が削られ、イベントを淡々とこなしているように見える構成になっています。

サブキャラとの関係性も浅く描かれており、感情的な盛り上がりに欠けると感じた視聴者も多いようです。

これは物語のテンポを優先した結果かもしれませんが、“原作の魅力”を十分に伝えきれていない印象を与える原因となっています。

「敬意がない」と言われる演出・描写の理由とは？

アニメ版の演出には、原作ファンから「キャラクターへの敬意が足りない」との批判も出ています。

たとえば、シリアスな修行シーンが過度にギャグっぽく描かれていたり、キャラの真剣な行動が“ネタ”として処理されている場面が見られ、「キャラがバカにされているようで不快」との声が上がりました。

ナレーションやセリフの言い回しが原作のトーンと大きく異なり、「空気感が軽すぎる」「世界観へのリスペクトが感じられない」といった意見も見られます。

こうした感覚は、原作の“魂”に共鳴していたファンほど強く感じる傾向があり、単なる演出の違い以上に、“期待していたものとのズレ”が「これじゃない感」の正体となっているのです。

なぜ「打ち切り」と誤解されるのか？

『聖者無双』アニメは正式に全12話で完結しており、いわゆる“打ち切り”作品ではありません。

にもかかわらず、視聴者の間では「打ち切りみたい」と誤解される声が少なくありません。

その背景には、終盤の構成の急ぎ具合や、盛り上がりを感じる前に物語が終了してしまったことがあります。

最終話では、物語のクライマックスらしい展開や感情的な余韻がほとんど描かれず、「え？これで終わり？」という印象を受けた人が多くいました。

実際には原作の区切りに沿った終わり方ですが、そこに至るまでの説明や伏線回収が不足していたため、唐突感が拭えなかったのです。

このように、納得のいく“終わり方”になっていなかったことで、視聴者の中には「人気が出なかったから打ち切られたのでは？」という誤解が生まれてしまったのです。

アニメ作品において“終わらせ方”がいかに重要かを改めて感じさせる事例と言えるでしょう。

このアニメに向いている人・向かない人とは？

『聖者無双』アニメは、視聴者の価値観や好みによって評価が大きく分かれるタイプの作品です。

テンポや演出、キャラクター描写に独特のクセがあるため、人によっては深く刺さる一方で、「自分には合わない」と感じる人も少なくありません。

ここでは、どんな人がこのアニメを楽しめるのか、逆にどんな人が不満を感じやすいのか、その傾向を整理してみましょう。

楽しめる視聴者の特徴（気楽・スポ根好き・声優重視）

この作品を楽しめるのは、ストーリー展開の派手さよりも、コツコツ努力する姿勢や地道な成長に価値を感じられる人です。

特に「スポ根的な苦労や修行の描写が好き」「無双するより地道に頑張る方が好み」という視聴者にはマッチします。

テンプレ的なギャグやゆるいテンションを“気楽に見られる”と感じる人にも向いています。

川島零士や大塚明夫といった実力派声優の演技を楽しめる人には、音声面での完成度の高さが魅力になるでしょう。

ながら視聴でもストレスなく観られる“ゆるさ”も、好みによっては大きな強みになります。

合わないと感じやすい視聴者（作画重視・深い構成好き・原作ファン）

一方で、アニメにおいてビジュアル面を重視する人や、構成の完成度を求める人には厳しい評価が下されがちです。

作画の乱れや構図の粗さに敏感な視聴者にとっては、集中を妨げる要素が多く、気になってしまうポイントが多いと感じられるでしょう。

原作ファンであればあるほど、「演出が軽い」「キャラの描写が浅い」といった違和感を強く覚えやすくなります。

ストーリーの重みやキャラクターへの敬意を大事にしたい人にとっては、アニメ版の演出は“軽すぎる”と感じられるかもしれません。

判断に迷う人のための診断チェック

視聴するかどうか迷っている人は、以下のチェックリストで自分のスタンスを確認してみてください。

2つ以上当てはまる場合は、視聴に向いている可能性が高いです。

慎重に検討した方がよいかも

自分の視聴スタイルに合っているかどうかを確認することで、後悔のない選択ができるはずです。

issyによる『聖者無双』アニメ版の深層考察：「聖者無双 アニメ ひどい」

「なんであのアニメ、あんなに“ひどい”って言われてんの？」──SNSをちょっと覗けば、そんな声がゴロゴロ出てくる『聖者無双』。

でも、ただの低予算アニメで片付けちゃうのはもったいない。

この作品、実はめちゃくちゃ真面目に“努力型主人公”ってテーマを描こうとしてたんだよね。

でもその真面目さが、逆に裏目に出た…というのが今回の考察ポイント。

作画が崩れたとかテンポが悪かったって話の裏にある、「なぜ伝わらなかったのか」「どこで視聴者とのズレが生まれたのか」にフォーカスして掘っていく。

ちょっと視点を変えるだけで、この作品の“惜しさ”が見えてくるかもしれないよ。

作画の不安定さは、単なるミスじゃなくて“信頼”の損失だった

まず最初に語りたいのは、やっぱり作画問題。顎が長い、顔が崩れてる、動きがカクカク…言われてることはどれももっとも。

でも重要なのは、これが単なる「見た目の悪さ」じゃないってこと。ビジュアルって、アニメにとっては“物語への入り口”なんだよね。

たとえば、ルシエルが血反吐吐いて修行してるのに、表情がギャグっぽくなってたりすると、それだけで「この世界って真面目に作られてないのかな？」って疑念が湧いてきちゃう。

結果、努力の過程に感情を乗せることができなくなる。

つまりこの作画崩壊、世界観やキャラへの“信頼感”を削いでたわけ。努力型ストーリーって、信頼感があってこそ成立するんだけど、その土台がぐらついてたのは正直かなり痛かった。

ギャグとシリアスの温度差が、ルシエルの“物語”を壊してた

次に気になるのが、ギャグ演出の問題。いや、笑わせたいのはわかるよ。

でもさ、あのギャグ顔＋奇声のコンボ、ちょっとしつこすぎなかった？

しかも、めちゃくちゃ真面目なシーンの直後にそれを挟まれると、視聴者の感情が追いつかない。

本来ルシエルって、理不尽な世界で努力を重ねて周囲の信頼を勝ち取っていくキャラ。

それなのに、演出でコメディに引っ張られすぎて、「なんか軽い」「ノリが痛い」って印象になっちゃってた。

ギャグのセンス云々より、テンションの切り替え方が雑だったのが問題なんだよね。

これが続くと、「せっかく頑張ってるのに応援する気になれない」っていう、作品としてはかなり致命的な状況になる。

笑いの入れ方、もうちょっと丁寧に構築されてたら印象変わってたはずなんだよなぁ…。

実は“真面目なテーマ”が根底にあったからこそ、惜しい作品だった

ここまでボロクソ言ってるっぽく見えるかもだけど、実はこの作品、根っこはめっちゃ真面目。

チートなし、ド派手な無双なし。ひたすら地味に鍛えて成長してくっていう、今となっては逆に新鮮な設定だったんだよね。

でもその地道な成長物語を描くには、繊細な演出とかキャラの内面描写が超重要で、それがアニメ版ではごっそり削られてた。

原作で語られてたモノローグとか、キャラ同士の関係性の深さとか、そこが抜けた結果「なんか薄いな…」って印象になっちゃったわけ。

つまり『聖者無双』アニメって、やろうとしてた方向性は全然悪くなかった。

むしろ、そこにちゃんと向き合おうとした“誠実さ”はあった。でも、伝え方を間違えた。それが一番の失敗ポイントだったんじゃないかな。

「ひどい」と言われる理由の先にある、“惜しさ”と再評価の可能性

まとめると、『聖者無双』アニメが「ひどい」って言われたのは、見た目の問題だけじゃなくて、テーマと演出のズレが積もり積もった結果だった。

でも、だからこそ見えてくる“もったいなさ”もある。

今の時代、こういう“地味だけどリアルな成長物語”をアニメでやるって、実はかなりチャレンジング。

でもその挑戦、全部が全部ダメだったわけじゃない。むしろ、次に繋げるヒントは山ほど詰まってた気がするよ。

ってことで『聖者無双』、いろんな意味で“考察しがいある”アニメだったと思う。

まだ観てない人は、逆に今だからこそ冷静に見てみるのもアリかもね。

よくある質問

『聖者無双』はどんなストーリー？

不慮の死を遂げたサラリーマンが、不遇職とされる「治癒士」として異世界に転生。生き残るために過酷な訓練に明け暮れ、地道な努力で成長していく物語です。戦闘シーンよりも、修行や周囲の人々との交流が中心に描かれています。

『聖者無双』のアニメは打ち切り？

公式な打ち切りではありません。ただ、放送話数に収めるために原作の修行シーンなどが大幅にカットされ、終盤の展開が駆け足になったため、視聴者から「打ち切りのようだ」という声が多く上がりました。

『聖者無双』のメインヒロインは？

物語に明確なメインヒロインは設定されていません。ルミナやモニカといった魅力的な女性キャラは登場しますが、主人公のストイックな性格もあり、恋愛よりも彼の成長物語が中心となっています。

『聖者無双』の発行部数は？

A. 2024年10月時点で、シリーズ累計発行部数は320万部を突破しています。原作小説とコミカライズの双方で人気を博し、2023年のアニメ化でさらにファン層を広げました。

まとめ『聖者無双』アニメの“ひどい・気持ち悪い・つまらない”を整理する

『聖者無双』アニメが「ひどい」「気持ち悪い」「つまらない」と評される背景には、作品の方向性と演出のズレが大きく関係しています。

作画の乱れや古さを感じる演出、テンポの悪さなどが重なり、「顎が長い」「構図が崩れてる」といったビジュアル面の違和感が視聴者の不満を集めました。

キャラクターの言動やセリフ回しが「気持ち悪い」と感じられたのは、ギャグとシリアスの切り替えが極端で、視聴中の感情が追いつかないケースが多かったためです。

物語の展開が修行中心で単調に見えたことや、主人公ルシエルに感情移入しにくい点も、「つまらない」とされる一因となっています。

これらの要素が複合的に絡み合い、原作ファンからは“これじゃない感”が、初見の視聴者からは消化不良な印象が残ったことで、否定的な評価が目立ったといえるでしょう。